人間椅子 三十周年記念オリジナルアルバム『新青年』リリースワンマンツアー(京都)
音がすごく幸せだった!
日程:2019年7月3日(水)
会場:京都 KYOTO MUSE
開場/開演:18時30分/19時00分
チケット料金:前売り4000円/当日4500円(税込/ドリンク代別)
主催:清水音泉
企画:人間椅子 協力:徳間ジャパンコミュニケーションズ
問合:清水音泉
- アーティスト: 人間椅子
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 2019/06/05
- メディア: CD
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こちらのアルバムリリースに伴うツアーになります。全12公演のうちの4か所目の京都です。
セットリスト公開してくださっている方いらっしゃったので引用いたします。ありがとうございます。
人間椅子 京都muse
— tt-factory (@tt_ja11) 2019年7月3日
SE新青年まえがき
宇宙のディスクロージャー
超自然現象
鏡地獄
地獄の料理人
盗人賛歌
幻色の孤島
無情のスキャット
芳一受難
いろはにほへと
巌窟王
黒猫
地獄小僧
地獄の申し子
雪女
針の山
月のアペニン山
地獄風景
なまはげ
基本情報ここまで。以下は感想です。
人間椅子について
学生のころすごく好きでファーストアルバムとかはめっちゃ聴いてた記憶があります。音がかっこいいし、ビジュアルも個性的だし、とっつきやすい人間性だし、流行りものにありがちな押し付け感もなかったし。
ライブについては、当時はそもそも別世界の出来事のように考えてて、行くという発想自体がなかったです。それなりに行くようになったのは、ここ5年とかの話になりまして。でネットかなにかで、人間椅子がアクティブだと知った時、いつかは行きたいな、と思い始めました。そのときの大阪公演は完売してた記憶。そこでいっぺん気持ち的に導線が切れた形になります。命あるうちに一度行けたらいいな、と。
今回のライブに参加した経緯
鈴木さんと、THE 冠の冠さんが出演されるとのことで、一度拝んでみたくなって「ヘドバンのいけにえ」に行きまして。人間椅子はカテゴリ的にHR/HMに分類されるジャンルなので、オールスタンディングのライブに行くとなると、押し合いとか圧縮とか暴れるやつとかいるんじゃないかとか思っちゃってて、ハードルが高く感じてまして。
でもまあ鈴木さんの入浴してるみたいなDJプレイ見て、まあ怪我する覚悟してでもライブ行くべきだな、と心が決まりまして、帰宅してすぐチケット買いました。あとでバンドリのFILM LIVE(のライブビューイング)やら、アメザリ柳原さんが大阪でイベント来る、みたいのが来て、あーっ、ってなったんですが(笑)ちなみに冠さんの人間性もすばらしくて、命懸けてライブ行くべきだと思ったのですが、こっちは本気でしんどいやろうな、と思ってます。
別のアーティストさんのライブ行ったときも思ったけど、アーティストさんの人柄がファンの気質、ライブの空気感にも通じるところがあって、アーティストご本人方が、ラジオやらネット番組やらで告知することは大切なのだな、と思いましたよ。新参に門を開いておく、という点ではとても重要だと感じてます。それを怠るとじわじわとパイが狭まっていくんだろうな。
開演まで
あいにくの雨模様。とはいえ、前日のわたしが見た天気予報では、関西地方夕方にめっちゃ降ります、とか言ってたのと比べると、全然大丈夫でした。入場待ちのとき、雨宿りできない場所だったのですが、頭にタオル被る、という対策で全くダメージを受けないレベルでした。
じめじめして暑かったのですが、経験から学んだ!扇子装備で盤石。ライブ本編でも役に立ちました。
入場の番号が3桁とかだったのでめっちゃ後ろかなあ、と思ってましたが、結構前の方で、メンバーのみなさんの表情までくっきり見える好位置をゲットできて良かったです。圧縮対策で壁際に陣取りましたが、さすが人間椅子のファンのみなさんで、そういうのなかったです。関東とかはめっちゃぎゅうぎゅうとかやったらしいので、会場によりけりなのかなあ。
開演までのBGMにTHIN LIZZYがかかってて、気持ちが盛り上がりました。好きなので(笑)Waiting for an Alibiとか小声で歌って楽しみました(笑)
感想
わたしの陣取った位置の都合もあると思うのですが、あまり歌が聴こえなくて、ひたすらに人間椅子が奏でるアンサンブルを楽しんでました。序盤はギターとドラム、耳が慣れてくるとベースがいい具合に腹に響いて、うわー幸せや~って感じに。平日、雨中の開催なのにオーディエンスが多数駆けつけたということで、メンバーのみなさんもテンション上がってたところがあったようで、MCにも表れてたし、気持ちの乗った良いライブを経験できて、その気持ちがこちらにも伝わってきてこちらもアガって、ホンマ行って良かったな、と思いました。ボーカルが判別できなくてこれですからね。すごいな、って。どの曲が知ってる曲かわからなかったんだから(笑)
お三方とも天然記念人物みたいな存在なのですが、やっぱ和嶋さんのギタープレイにクるものがあって。バッキングのワンコード、ギターソロのワンフレーズごとに気持ちよさがあって、さすが日本トップレベルのプレイヤーだと改めて実感。チョーキング、ベンドしてるだけでもこっちのアドレナリンばんばん出てきますからね。いやあもう、幸せでした。背面弾き、歯弾きの定番ネタもYouTubeで見てる何倍もアツかった。ほんと、昔の俳優さんみたいなかっこよさだし、それでいて酔ってないし。武将でいうところの、一騎当千ってこんな感じなのだろうな、と。
ナカジマノブさんのドラム、すっげえスツールが低くて、アメリカンのバイク乗ってるみたいでかっこよかった。音もべヴィだし、それでいてエゲツない感がなくて、言葉にするなら「何も足さない、何も引かない」という感じ。スタイリッシュというよりは愚直で、職人さんが重機操ってるようなカッコよさ。MCやボーカル曲では、ひたすらなハイエナジーっぷりでライブに違った流れをもたらしてくれるんだから、もうこの人しかいねえな、って感じですわね。フロントのおふたりの素朴なMCも大好きなのは前提で、カツカレーというか、にしんそばというか、メインのオカズが複数出て来るような贅沢感あります。このライブを通じて、人間椅子をすげぇバンドから、めっちゃすげぇバンドにしてくれたのは間違いなくノブさん。日野先生とお幸せに!
鈴木さん。ベースは良い音でてて、プレイもすごかったです。年考えたら、あの早さでダウンピッキングするのめっちゃしんどいはずなのに。プロだから、って話ですが、意識だけでは越えられない壁もあるんじゃないかな。別に印象的だったのは暑さとの闘い、というか、汗が目に入って大変そうで(笑)アタマから書いた汗から目を守る防御陣が眉毛しかなくて。ノブさんとか和嶋さんはそこまで強烈に苦しんでる印象なかったので、髪の毛って重要やな、って。もしかしてメガネに汗を防ぐ特殊機構があるのかもですが、三人メガネだと印象変わっちゃうしなあ。ヴォーカルが判別不能だったのでどの曲かわからんのですが、なんというか、良い表情みせまくる「顔芸ソロ」があって、斬新だな、と。まあよそのバンドにはマネできないですな(笑) そんな苦しい状況でもサービス精神旺盛で、機会があればオーディエンスにいろんな表情みせてくれはるし、あとピックをすんごい投げる。1曲に1回レベルで投げてたんじゃないでしょうか。あそこまで投げる人も見たことなかったので、すごいな、って。税務署から不正な贈与で査察受けるんじゃないか、ってライブ見ながら心配になりました。ライブ中になにを考えてるのか、と笑ってしまった。
アーティストさんによって、あるいはセトリによって、ライブ中どっかで妙に冷静な気持ちになったりすることがあるのですが、今回のライブはまったくそういうことなくて、すばらしいライブだったのだな、と思いました。めっちゃ緩急つけまくったセトリでもないと思うのですけどね。まったく退屈せず、十分に満足した上で、また行きたいな、とそう思えたライブでした。
京都はひさしぶりだそうで、今回すばらしかったので、また来るで~って言葉いただいてるんですが、次やるなら、再度MUSEか、あるいはFANJとかロームシアターになるのかな。FANJはキャパあるけど、たてに長いのでグルーヴが少し失われそう。ロームシアターはどうだろうなあ。両者とも最寄り駅から結構歩くので、長くファンやられてる方にはつらそう。今回もわたしの前で見られてた女性の方が軽くダウンしてましたからねー。
アンコールも2回あって、和嶋さんのダブルネックも見られたし、大満足のライブでした。また京都きてねー